柏餅の葉っぱを食べた天皇

殺伐とした雰囲気になりましたので

ここはひとつ昭和天皇のお話

渡辺誠さんという方をご存知でしょうか?

昭和時代に大膳に入られたフランス料理のコックさんです。

渡辺さんの著書は実に面白く、また文章もぐいぐい読ませるものがあります。

今日は渡辺さんの失敗した時のことをお話します。


ある日昭和天皇と香淳皇后におやつとして柏餅を出した時のことです。


kasiwa.jpg


上司から「これを御所へ届けて来い」と命じられました。

立派な桐の箱に入った柏餅がいくつか入っていました。

(桐の箱に入っているというところが皇室らしいですね)

衝立一つ先には両陛下が食事されています。

当然渡辺さんも声が届きます。

すると昭和天皇が一言

美味しくない

と言ったのです。

渡辺さんは凍りつきました。

柏餅を作ったのは渡辺さんではありません。

しかしお菓子担当者が何かミスをしたのかと原因を考えました。

両陛下が去った後

皿を取りに行くとなんと

柏の葉の葉脈だけがきれいに残っていました。

皇室には

お皿に盛りつけてあるものはすべて食べられるもの

といルールがあります。

先輩から何度となく言われていましたが、うっかり渡辺さんが忘れていたのです。

桜餅のように葉っぱまで食べてしまった昭和天皇。

そりゃまずいでしょう。

その様子をずっと見ていた女官さんは

「ちゃんと柏の葉を広げないからこういうことになるのよ。どうしてこういうことをしたの」

ときつく注意され、大膳の課長からも大きな雷が落ちました。

これを読んでいる皆様の中には

「ちょっと待った、女官さんはずっとその様子見てたんでしょ。
なんで昭和天皇に言わないの?」

と考える方もいらっしゃると思います。

宮中では皇室の方々に使えている者が直接話しかけてはいけないという掟があります。

もし、陛下から

「これはどうやって食べるの?」

と聞かれれば

「はい、陛下それは葉っぱを広げてお召し上がりください」と答えられます。

しかし自分から

「陛下、違います。それは葉っぱをとって食べるのです」

とは言ってはいけません。

ちなみに皇室では骨付き肉は一切出ません。

必ず骨は取ってから出します。

焼き魚も骨は必ず取ります。

「お皿にあるものはすべて食べられるもの」という鉄則があるからです。

ただ、現在は変わっている可能性があります。

(参考文献 『昭和天皇 日々の食』)
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フランスも。

マリー・アントワネット王太子妃は国王の愛妾デュバリー夫人を嫌い、結婚当初絶対に話しかけなかったそうです。
身分は14才のアントワネットのほうが上ですから、デュバリー夫人は話しかけられないんですね。結局、国王に訴えて政治問題に発展しそうになり、アントワネットは、
「今日のベルサイユは大変な人出ですこと」
とデュバリー夫人に話しかけた。
現在の皇室でも、使用人と言うか職員は皇族に先に話しかけられません。つまり皇族は、革の普通サイズのハンドバッグで弔問に行こうと、足の丁寧語を「おあし」と言おうと、手術直後の病人の入院先に鉢植えを持ってゆこうと、ご下問ない限り恥をさらしたままなわけです。
以上のどこがおかしいか、わからない方々の相手は馬鹿馬鹿しい。
国語と日本史の成績、読書歴が知りたいですよ。

皇族の世界

大変な世界ですね。

たしか秩父宮妃勢津子さまだったと思いますが、靴を履きなおすのでさえ人にしてもらい自分でサッサとしたくてもできないとか、父母でも臣下となり切ないとか、おっしゃいました。

昭和天皇の柏餅のお話は皇族ならではと思いますが、一般的な常識も教養もない人が皇族になると恥ずかしいですね。

美智子さんのサンドイッチ話

渡辺さんのこの本、私も持っていて、書棚の取り出しやすい場所に置いてあります。
昭和天皇、香淳皇后のほのぼのエピソード、楽しいですよね。
また、皇太子ご夫妻への渡辺さんの心服も一方ならぬものがあります。

ところで、今の両陛下については、美智子さんがサンドイッチを9分割から12分割にするように命令したので、大変苦労したということだけ。
一体9→12にするとどれほどお客の前で食べやすくなるんでしょうね?服の仕立でミリ単位のこだわりと言われていますが、結局職員に無駄な苦労をさせているだけじゃないんですか。

渡辺さんは早世なさいましたが、今の東宮ご一家へのひどいバッシングを知らずに済んだことは、ある意味幸せだったのかもとさえ思えます。

ところで、美味しそうな柏餅ですね。季節は違うけど、なんだか食べたくなりました。

No title

渡辺さんって、美智子さんがどこぞのホテルか何かでお気に召したスープの味を再現するのにご苦労なさった方でしたっけ?と調べていたら、ちょうど九重さまご紹介のサンドイッチエピソードを紹介してくださってるブログにあたりました。
そこには昭和天皇にまつわるサンドイッチの素敵エピソードも紹介されていて、このご本が読みたくなりました。
(図書館でチェック)

それにしても同じサンドイッチにまつわる話なのに、落差がすごいです。
昭和と平成の皇室を象徴してますね。

はじめまして

興味深いお話をありがとうございます。ぜひ読んでみたいと思いました。
ところで、話は変わるのですが雅子さまはなぜ第一ティアラをされないのでしょうか。
もし、ご存知でしたら教えて下さい。

マキシマ妃のティアラが最も軽いタイプでしたし。

先日のオランダ国王ご夫妻をお迎えしての晩餐会。
マキシマ妃のティアラは、曾祖父ウィレム3世の最初の妃ソフィのものでした。
その後、ティアラは解体され、時と場合により「頂上の大きな真珠までつける」「下の部分だけで済ます」と、使い分けておられます。
国賓のマキシマ妃が「上の部分を装着しない一番簡単なティアラ」で済ませているのに、迎える側の雅子妃が第1ティアラでは釣り合いがとれなくて失礼にあたるのではないでしょうか?
それより私は、美智子皇后のティアラなしのほうが非礼だと思います。イギリス王室のクイーンマザーは、百才近くになられてもティアラをかむっておいででした。美智子皇后は、変なティアラの付け方をされるから首に負担がかかるんですよ。
それと、皇室の正装は洋装です。

桜餅も

吉兆の湯木貞一さんの店に昭和帝、当時の東宮夫妻などが食事にいらした。
雛祭りの日なのでデザートは桜餅。どなたかが葉を剥こうとすると「それは食べるものだよ」と昭和帝が全部上がられた。
湯木さん「軸だけでも取っておけばよかった」と後悔されたそう。

柏餅の葉っぱ! 初めて召しあがったわけではなかろうに…
ちまきの笹の葉も?
さんまは目黒のさんまみたいに、脂抜いて骨を抜いて出されたのか。

メニューを見て「材料は吟味されてるだろうけど質素!」と驚きました。
私の食生活と交換したいとは思いませんでした。

最期の日々に「次の葛湯はいつ?」と楽しみにされたのに、それも叶わなかった。
庶民とは違う意味で、ずっと我慢の日々だったのですね。
天皇の地位を横から狙ってる人、それを知っているのでしょうか。

射手座 さま、なつこさま、九重さま、まるさま、柏餅さま、川向いて食べたさま

コメントありがとうございます。

>つまり皇族は、革の普通サイズのハンドバッグで弔問に行こうと、足の丁寧語を「おあし」と言おうと、手術直後の病人の入院先に鉢植えを持ってゆこうと、ご下問ない限り恥をさらしたままなわけです。

ベルばらで読みました。懐かしいです。皇族は使用人が指摘できないのだから自分で勉強しなければなりません。勉強しないとああなります。

>たしか秩父宮妃勢津子さまだったと思いますが、靴を履きなおすのでさえ人にしてもらい自分でサッサとしたくてもできないとか、父母でも臣下となり切ないとか、おっしゃいました。

貴重なエピソードを教えていただきありがとうございます。仰る通り常識がない人間が皇族になることは恐ろしいことです。

>一体9→12にするとどれほどお客の前で食べやすくなるんでしょうね?服の仕立でミリ単位のこだわりと言われていますが、結局職員に無駄な苦労をさせているだけじゃないんですか。

昔、辞める職員の方が「人使いがあらいのをやめろ」と進言したことがあります。今も変わらないのですね。

>そこには昭和天皇にまつわるサンドイッチの素敵エピソードも紹介されていて、このご本が読みたくなりました

おおそれは私も知りたいです。今度調べてきます。

>雅子さまはなぜ第一ティアラをされないのでしょうか。

射手座さまが仰ったとおりですが、もしかしたら管理している美智子さまが出さないということも考えられます。

>天皇の地位を横から狙ってる人、それを知っているのでしょうか。

皇太子殿下は車が青信号で止まることがないから羨ましいとか言っているらしいですね。宮家の当主と皇太子では責任の重さが違うわ!

いちごジャムのサンドイッチ

昭和天皇のサンドイッチのエピソードは『昭和天皇のお食事 』(文春文庫)という渡辺さんが書かれた本に載っているようです。
「昭和天皇」「サンドイッチ」で検索すればヒットすると思いますよ。
同じようなエピソードを皇太子ご夫妻でも見た記憶があります。
結婚式のお祝いのケーキだったかな。
やっぱり昭和は皇太子ご夫妻に続いていると思います。
プロフィール

ヘカテー

Author:ヘカテー
皇太子ご一家大好きの神奈川生まれの神奈川育ちの神奈川県民。昭和生まれの平成育ち。真っ当な日本が好きなだけだにゃ~
↑悪いナマズを踏みつけている招き猫
メールアドレス retsugaiha@excite.co.jp

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